転校生の詩

先日、クラスで転校した子がいました。

 

受け取り下手な子でした。

遠慮がちな割には 空気を読まない発言でまわりからひかれていて つかみどころの無い子でした。

 

僕が見ていると

彼女の中の 男の子と女の子がけんかしているようでした。

 

昨年から転校の話があったのですが、

立ち消えとなっていて ここへ来て急に転校が決まりました。

 

夏休みの終わり頃に話を聞き、

本来なら9月頭に転校することもできたのですが、

思うことあったのでしょう

 

2週間だけこちらにいることになりました。

 

  

「ねぇしってる?  転校生には宿題があってね。

9月の初日、ぼくはクラスに言いました。

 それをやりとげないと転校できないんだよ」 

 

 

それは事実で、

転校というのは その集団の中である問題が解決されたときに起こり、

転校する本人が 本人の課題を解決できたときに 成立します。

 

反対に転入は

その集団の中に足りない資質を持った子がはいってきます。

 

ぼくはその子の名前を告げ

この2週間、

「チャレンジすること」 「みんなに頼むこと」

と言いました。

 

 

まず、取り組んだのは鉄棒の逆上がりでした。

クラスの半分くらいができなくって( ^o^)ノ

 

跳び箱もそうですが

できない子には一つの傾向があります。

 

「チャレンジを恐れる」

 

特に逆上がりは

「逆さまに物事を見る」

という経験が圧倒的に不足しているんですね。

 

なのでできない子は 本当に頑固な子が多いですし

かくいう僕も 小六までできなかったんです。

 

補助具をつけて

いくつかのスモールステップの練習をして

そしてみんなで交代で補助をして。

 

 

ついに、彼女はできました。

ぼくに触れることを嫌がった彼女が

手を出したら、すっ、とハイタッチしました。

 

 

 

逆上がりの練習と並行して 彼女に伝えたのは

「ものを借りたり、頼ったりしなさい」

というものでした。

 

今まで、

自分でなんとかしようとして自滅したり

途方に暮れたりしていた彼女が

人に頼っている姿をたくさん見ました。

 

おもしろいことに頼るようになると

自分でやろうと躍起になっていた頃より

忘れ物が減るんですね。

 

 

 

そしていよいよお別れの日がやってきました。

 

その日は「かかりの時間」の特別版 「かかり祭り」と お別れ会で三時間。

彼らに任せた時間が進行しました。

 

かかり祭りではボーリングをやっていましたが、

自分でルールを決めたり 客引きをしたり

それを見ていたら、 ホントはずっと人と関わりを持ちたかったんだな と思いました。

 

 

そしていよいよ最後の最後。

思わず僕の口からこんな言葉が漏れました。

 

「2週間、○○さん(その子の名前)が  

宿題をやり遂げていくのを見て  

もちろん感心したのですが  

同時に○○さんは  

このクラスの子を優しくさせるという宿題も  達成しました。

本当にすごい人だな、って……」

 

ぼくの言葉がつまったのと、

彼女が泣き出したのは同時でした。

 

別れ、というのは悲しい出来事ではあるのですが、

どんなカタチであれ 今の場所に多大な愛をもたらします。

 

離婚も。転出も。退職も。そして死別さえも。

 

そこにこめられたたくさんの愛で

わたしたちは涙するのかな、って思いました。

 

本人もみんなも号泣していくなか ぼくは、新しい「始まり」を感じていました。

(メルマガ:ばななせんせいの あなたのこどもは世界一 ~お母さんスイッチをオンにして素敵な子育てを~ 2017.9.21・26より)

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